艦艇と船艇・艦船の写真館
このサイトで使用している艦船用語の説明ページです。
【排水量】
排水量(はいすいりょう)とは、艦船の大きさを示す数値。船を水上に浮かべた際に、押しのけられる水の重量をトン単位で示した数値です。ただし、現実問題として(小型船はともかく)大型船舶が入る水槽を作ることは不可能なので、喫水下の船体を計算によって出されています。当然、艦船の状態によって排水量は異なるため、その状態によって排水量の表示法は以下のものがあります。

●基準排水量
主に軍艦の重量を表す際に用いられ。水・燃料・弾薬など、船体以外何も搭載しない状態を言います。通常使用される船舶としてはあり得ない状態ですが、ワシントン軍縮会議において決定した軍艦の排水量の基準値です。
●常備排水量
弾薬3/4、燃料1/4、水1/2を搭載した状態であり、軍艦が戦闘状態に入っていると想定したものです。軍縮会議締結前は、これを排水量の標準として使用する国が多かったです。
●公試排水量
弾薬を満載、燃料と水を2/3搭載した状態であり、軍艦が性能テストのために使われる排水量です。
●満載排水量
読んで字のごとく、弾薬・燃料・水など、軍艦として搭載できるものを全て搭載した状態をいいます。


【総トン数】
総トン数とは、船体の有効部分の容積を表している数値。古来、船の積荷は、「樽」で、それがいくつ積めるかが船の大きさの単位となり、どのくらい積めるのか、その容積を示しています。海上保安庁の船舶は艦艇ではなく、官庁船であるため、通常「総トン数」で扱います。
通常は現行法の(船舶のトン数の測度に関する法律)に基づくものを示しますが、(旧)とあるものは、旧法(船舶積量測度法)に基づくものを示してします。

【主要寸法】
●全長
船体の最先端から最後端までの水平の長さ
●幅
船体の最大幅の長さ
●深さ
船底から上甲板までの長さ
●喫水
船底から水面までの長さ


【主機】
艦艇の機関(エンジン)の種類、搭載数、推進方法などを示す。
●機関(エンジン)
海上保安庁の船舶は一般にディーゼルエンジンが主流です。海上自衛隊は近年ガスタービンエンジンを主力にしています。他には蒸気タービン、ディーゼル・エレクトリック、など ※詳しくは[推進装置]
●基数
エンジンの搭載数です。
●推進方法
推進方法は一般にスクリューによるものですが、近年ウォータージェット方式のものも、増えてきています。
ウォータージェット方式採用 「はやぶさ」型 「つるぎ」型 など
●軸数
スクリューの数


【推進装置】
現在の艦艇の推進システムには、スチーム(蒸気)タービン主機、ディーゼル主機、ガスタービン主機、ディーゼル・エレクトリック(電気)推進などがあります。
●スチーム(蒸気)タービン主機
基本構成はボイラー、蒸気タービン、復水機、ポンプからなり、ボイラー内部で燃料(重油)を燃焼させ、水から高温、高圧の蒸気を発生させ蒸気タービン主機に供給、タービンブレード(羽根)を回しこの動力で減速装置及び推進軸、プロペラ(スクリュー)を駆動させ艦艇の推進力にするシステムです。タービンを回転させた蒸気(排気)は復水機に送られ海水により冷却(復水)され、再びボイラーに供給されます。
「はるな」型 「しらね」型 「たちかぜ」型 など
●ディーゼル主機
ディーゼル機関は自動車のエンジンをはじめ、多くの動力機関に利用されている代表的な機関で多くの艦艇で採用されています。
シリンダー内部で圧縮された高温の空気中に燃料(軽油)を噴射し、蒸発、拡散させて混合気をつくり、自己発火させる形式であり、燃料ガスのエネルギーでピストンを往復させ、クランク軸で往復運動を回転運動に変換し、減速装置及び推進軸、プロペラ(スクリュー)に伝え、艦艇の推進力にするシステムです。
「おおすみ」型 「うらが」型 「すがしま」型 など
●ガスタービン主機
ガス発生機内の圧縮機で空気を圧縮し燃料器内に導き、そこへジェット燃料を吹き込んで燃焼させ、高温高圧の燃焼ガスを得ます。燃焼ガスのエネルギーは、ガス発生機の圧縮機を駆動させるとともに、出力タービンを回転させる動力となり、この動力で減速装置及び推進軸、プロペラ(スクリュー)を駆動させ艦艇の推進力にするシステムです。
もともとは航空機のエンジンとして登場し、後に艦船の機関として応用されたもので、海上自衛隊では 「はつゆき」型 が最初のオール・ガスタービン艦です。 また、ガスタービン主機にはディーゼルとの併用型や「巡航用」「高速用」を使い分けて使用する4通りの方式があります。
CODOG : Combined Diesel or Gas Turbine
巡航時にディーゼル、高速時にガスタービンを使用する推進システム。
「あぶくま」型 「ゆうばり」型 「練習艦かしま」 など
COGAG : Combined Gas Turbine and Gas Turbine
巡航時に巡航ガスタービン、高速時に巡航ガスタービンに加え高速ガスタービンも駆動させる推進システム。
「あさぎり」型 「むらさめ」型 「たかなみ」型 など
COGOG : Combined Gas Turbine or Gas Turbine
巡航時に巡航ガスタービン、高速時に高速ガスタービンを使用する推進システム。
「はつゆき」型 
COGLAG : Combined Gas Turbine Electric and Gas Turbine
巡航時にガスタービン・電気推進、高速時に高速ガスタービンを併用する推進システム。
「試験艦あすか」※現在は電機推進試験終了のためガスタービンのみで行動
●ディーゼル・エレクトリック推進
ディーゼル主機で発電機を駆動し、発生した電気エネルギーを主蓄電池及び電動機(モーター)へ供給し、電動機で推進軸、プロペラ(スクリュー)を回転させ、艦艇の推進力とするシステムです。
1800年代末に潜水艦とともに実用化されてきた推進システムで一部水上艦艇にも採用されています。
「ひびき」型 「砕氷艦しらせ」 「おやしお」型 など


【出力】
推進装置の最大速力に相当する全軸の馬力、単位は 「PS」
【速力】
公称の最高速力、単位は「ノット(kt)」 1kt は時速1.852km
【航続距離】
連続運航可能な距離を示します。単位は「浬(カイリ)」 1カイリは1.852km
【航行区域】
船舶登録上の航行区域を示します。
●沿海
陸上から20浬
●近海
西はマラッカ海峡を越える東経94度、東はカムチャッカ海峡を越える東経175度、南はニューギニアを越える南緯11度に囲まれた範囲。
●遠洋
沿海を越える全ての範囲


【船型】
船体の構造形式
●船首楼型
船首が一段高くなっている形式
●長船首楼型
船首楼を船体後方まで延長した形式
●中央船楼型
船体中央部に船楼を設けた形式
●平甲板型
艦首から艦尾まで平らな形式
●双胴船型
二つの船を並べたような胴体構造の船。
【船質】
船体の材質を示す。鋼、高張力鋼、軽合金、など


【船体呼称】
●艦橋(船橋)

艦、船を操舵する場所。「操舵室」「ブリッジ」ともいいます。
●マスト
レーダーやアンテナなどの通信設備や信号機、速力信号標などを掲揚する場所。通常船体で最も高い構造物です。
●上部構造物
甲板上にある、艦橋(船橋)、煙突、格納庫などの構造物。「スーパーストラクチャー」ともいいます。
●ヘリコプター格納庫
ヘリコプターを収容し、整備を行う施設。
●艦首(船首)
船体中央からみて前方のこと「バウ」ともいいます。大型船にある球状船首のことを「バルバス・バウ」といいます。
●バルバスバウ(球状艦首/球状船首)
波の抵抗を軽減するための球状艦首(球状船首)。原理は、船首から突き出たバルバスバウが作る波と、船首が作る波の位相をずらし、互いが干渉し合って船が作る波を抑えるというもの。
●艦尾(船尾)
船体中央からみて後方のこと「スタン」ともいいます。
●右舷
船体中央からみて右側のこと
●左舷
船体中央からみて左側のこと
●舷側
船体の側面のこと
●ナックルライン
舷側全体に渡って走るラインのこと、波しぶきが甲板にかかるのを防ぐ効果を持つ
●ブルワーク
波よけ囲壁
●キール
船底の竜骨部のこと
●ビルジキール
船の動揺を抑えるために船底の湾曲部に取り付けられた竜骨(キール)。
●フィンスタビライザー
船体のローリングを抑えるための安定板で、ビルジキールの後方に備わる可動翼。
●アンチローリングタンク
船体のローリングを抑えるため、船上に水の入ったタンク(減揺水槽)を設置し、そこに溜めた水の運動を利用して横揺れを止める方式。
●可変ピッチプロペラ
スクリュープロペラのピッチ角を前進から後進まで自由に変えることができる機能をもったプロペラ。
●スラスター

舷側の喫水下の前後にある、補助推進機。海面上で正確に停止させるときや、曳船を使用しないで着岸させる時に使います。
サイド・スラスター(バウ・スラスター スタン・スラスター)など



【略記号】
AIS : Automatic Identification System
自動船舶識別装置(国際VHFを利用した、船舶を自動識別する装置)
●DSRV : Deep Submergence Rescue Vehicle
深海救難艇
●SWATH : Small Waterplane Area Twin Hull
半没水双胴船型
●SAM : Self-Propelled Acoustic and Magnetic
自航式音響/磁器掃海具



【その他呼称、名称】
●面舵(おもかーじ)
舵角を右にとること、舵を右に切ること。
●取り舵(とーりかーじ)
舵角を左にとること、舵を左に切ること。
●舵中央(かじちゅーおー)
舵を中央に戻すこと、「もどーせー」ともいいます。
●両舷停止
両舷のスクリューの回転を止めること。
●よーそろー
「そのまま、宜しく候」の略と言われています。「進路(艦首)そのまま」の意味。海自では航空機(固定翼機)のパイロットにも通じます。
●入渠(にゅうきょ)
艦船が整備のためにドックなどに入る事。
●沖止め
艦船が岸壁を使用せずに沖合いに停泊すること。
●錨泊(びょうはく)
艦船が錨を下ろして停泊している状態をいいます。
●目刺し(めざし)
艦船を2隻以上並べて係留する方法。
●出船(でふね)
艦船が港にある場合、艦首を港口に向けている状態。いざ出港というときには直ちに出港することができます。
●入船(いりふね)
艦船が港にある場合、艦尾を港口に向けている状態。出港時、岸壁を離れた後いったん方向変換をする必要があります。
時間的な余裕があるときはいいのですが、緊急の場合にはそれだけ時間を無駄にすることとなります。






 
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